愛しい大輔さま。どっぷりな毎日。

2013.8.18 interFM「TERAOKA MUSIC」~その3~

DJさん:「僕、やっぱり、あのう、何が好きって、サウンド感なんですよ。スティーヴィー・ワンダーから流れてくる、この温かさといいますか。 なかなか、今の打ち込みで再現は、難しいし。出音も含めて。こないだね、クインシー・ジョーンズ行った友達がいたんですけど、最初、前半は、日本人が 演奏して、後半は、そのクインシーだったらしいんですけど、やっぱり、楽器の転倒・・・びーえーる(って聞こえます)は、一緒だし、繰り返しだし、 出音、それぞれの出音が違う、出音が、圧倒的に違うって思ったらしいんですよ。つまり、ギターにしても、ドラムにしても、ベースにしても、その、 その方は、ボイス・トレーナーの先生だったんで、要は、どんな楽器も、体を使って出すもんだから、歌と一緒だと。だから、ギターにしても、ドラムにしても、ベースにしても、 皆、その、腹で、腹式で、演奏してるみたいな事、言ってたんですけど、こういう音楽、聴いてても、たぶん、チカラなんか、殆んど入れてないだろうし、 なんかね、体の中から出てくるグルーヴで楽器を弾いてるようなね、感じがするんですよね。改めて、ダニー・ハザウェイとか、スティーヴィーとか聴いてても、 なんかね、サウンドが心地よすぎますよね。」


森さん:「特に、この曲は、オーケストラの感じが、またオーケストラなんだけど、、リズムが淡々としてる感じが、なかなか他にもない感じがしますね。」


DJさん:「はい、続きまして、森さんのですね、あまり、知られてないけど、お勧めな一曲で、ですね、ギル・スコットヘロンを、ご紹介してもらいました。 黒いボブ・ディランとも呼ばれる、詩人ミュージシャン。この方を選んで頂いた理由とは。」


森さん:「この人は、それこそ、もう、完全にサウンドですね、僕は。なんていうんでしょう、この人の歌は、別に、そうでもないですけども(笑)、あのー、なんかノリが、 このバンドで演奏してるノリが、今のヒップホップの、とか、2000年以降に出てきたネオソウルの感じだとか、ちょっと、なんていうんですか、ルーズなノリっていうのが、 イーオンじゃないノリなんですけど、それが、ズレた所が、格好いいっていうのを、この人の曲を、最初に聴いたときに、印象として。」


DJさん:「あのー、僕なんかが、1994、5年ですかね、よくタワーレコードなんかに行くと、この人のアルバムを、イチオシ!みたいなかんじで、再発だったのかな? すごくイチオシしてたような、要は、隠れた名盤みたいな感じで紹介してた、印象が、よくありますけどね。それでは、さっそく聴いてみましょうかね、 ギル・スコットヘロンで、『When You Are Who You Are』。」



――曲が掛かり終わる


DJさん:「ギル・スコットヘロンで、『When You Are Who You Are』でした。なんか、やはり、あの僕、黒いボブ・ディランと呼ばれる感じがわかったというか。」


森さん:「あー、そうですね。今の、もう、ほんとに楽器の数、少なくて。なんか、ちょっと、こう当たっているような感じが。」


DJさん:「あ、なるほど!」


森さん:「あ、もちろん歌詞は、よくわかんないんですけどね(笑)、でも、たぶん、アイデンティティー(って聞こえます)みたいな言葉を故意に乗せていってる感じが、あ、確かに黒いボブ・ディランという感じが、わかりますよね。 立て続けに、言葉を中心にこう、歌を歌っている感覚がありますね。」


DJさん:「なるほどね。はい、えー、ニューソウル特集、そろそろ佳境に入ってきましたが、最後にですね、えー、森さんが、ニューソウルなら、この一枚というアルバムを一曲、お届けしたいんですが。 選んで頂いたのは、やはり、スティーヴィー・ワンダーですね。」


森さん:「はい。えー・・・いいですか?言っちゃっても?ついつい言いそうになります(笑)。」


DJさん:「どうぞ、どうぞ。言ってください。」


森さん:「"Songs in the Key of Life"。このアルバムは、ほんとに、あのー、外せない。たぶん、もう、言い方によっては、ベタなんですけど、まずは、こっから聴くと、間違いないんじゃないかな?という 、人にお勧めしたい意味でも、このアルバムが一番です。」


DJさん:「どこが、好きなんですか?このアルバムは?」


森さん:「このアルバムは、その、スティーヴィー・ワンダーは、元々、新しいもの好きな人ですけど、この時代に新しく出てきた録音用機材とか、新しい楽器の音とかっていうのを、 すごく、貪欲に取り込んでいってるのが、音を聴いてても、すごく、よく、わかるし、それが、また、功を奏してるというか。それぞれの曲に、ちゃんと、カラーをつけてる、新しいテクノロジーを 、すごく、うまく取り入れてるという所が。ま、作り手目線だと、そうなるんですけど、ただ、単純に二枚組みのアルバムの、どの曲も、本当に曲として、素晴らしいっていう。 主力の曲たちが並んだベストアルバムのような曲なので、もう昔っから、今まで、ずっと、絶えることなく聴き続けているアルバムです。」


DJさん:「あのー、よく話で、聴いたんですけど、スティーヴィー・ワンダーは、ドラムも叩いてるじゃないですか、それで、どう録音してるのか?っていう話を聞いたときに、ま、これは、曲によって違うのかもしれないですけどね、 キーボードと歌を録っちゃうと。」


森さん:「あーーー!」


DJさん:「で、それに合わせてドラム叩いてるっていうような。」


森さん:「そういう順番なんですか?」


DJさん:「ていう話を聞いたことがあるんですよ。でもう、それを逆に言うと、理に適ってるというか、自分が持ってるグルーヴに合わせて、ドラム叩くほうが、絶対、人が 感動するような気がするんですよ。普通、今、レコーディングはね、メトロノームのような一定のビートに合わせて、ドラム叩いたり、して、それに合わせて、最後、オケをやるって いうのが合いますけど、スティーヴィー・ワンダーは、逆って話を聞いて。僕もね、その話聞いて、僕、昔、ゆずやってた時にね、彼ら、路上で、ずっとアコギしかやってなかったじゃないですか、 最初、レコーディングで、どうしようかなって、なったとき、スティーヴィー・ワンダー思い出して、そのまま歌ってもらったんです。一発でギターと歌で。それに合わせて、ドラムを叩いたっていうね。」


森さん:「あーーー、そうですか。確かに理に適ってますよね。」


DJさん:「人が感動するのって、リズムの正確だってよりは、何やってるかが一番感動するポイントなんで。」


森さん:「そうですね、それをベースに、良い決まってますよね。」


DJさん:「そうなんですよ。ぜひ今度、森さんもね、歌とキーボード、先に録って、その後に、ドラム(笑)。今日はですね、このアルバムから、『Summer Soft』という曲を選んでいただきました。 じゃ、その、キー・オブ・ライフの中から 聴いていきましょう。スティーヴィー・ワンダーで、『Summer Soft』。」



――曲が掛かり終わる


DJさん:「インターFM、寺岡ミュージック天王洲店、店長の寺岡呼人です。えー、今日はですね、森大輔さんをお迎えしてニューソウル特集をお届けしました。 そんな、森さんですが、8月28日に、ニューアルバム、"Beauty is yours"をリリースされます。森さんにとって通算3枚目のアルバムになるそうなんですが、えー、今日は、とにかくですね、 スティーヴィーやら、ミニー・リバートンやら、ダニー・ハザウェイ。聴いてきましたけども、僕は、わりと今その、R&Bとかね、というジャンルが日本にもあって、このR&Bとニューソウルとは、 ま、ちょっと、似て、また、異なものというか、?□×◎のような気がしてね、森さんのアルバムを聴いたときに、まさにその、正統派という、僕の中のど真ん中のブラックミュージック、 あのー、ソウルという感じがあって、ま、僕は、結構ね、どっちかというと、こっち派の方なんで、ホッとする。すごいホッとする感じがするっていうか。 ざっくり、今回の三枚目のアルバムに込めた思いというか、感触も含めて、まず、ちょっと、語って頂きたいんですけども。」


森さん:「はい、あの、今までの二枚のアルバムに比べると、一番その、なんていうんでしょう、心の部分、心の中っていうのに、着目したアルバムを作りたいなと思ってまして。、」


DJさん:「それは、その、マインド、歌詞的にも?、サウンド的にも?、いろんな意味で?」


森さん:「いろんな意味で、ですね。歌詞のテーマも、あの、すごく、その、表面的な事よりも、そういう事だったりとか、もしくは、その、日常生活してると、どうしても、頭で考えて、 いろんな判断をしてしまいがちですけど、その反面、その、心がそれを望んでいなかったりっていうタイミングが、すごくあるよな。っていうのに、、何年も前から、自分自身にも、すごく感じてましたし、 だから、人を見てても、あ、本当の心の声って、どういう風な事を言ってるんだろう?っていうのを、すごく考え続けたり、4年間くらい、前のアルバムから4年くらい経っているので。 で、今までの音楽的な興味とか関心、好奇心だけで、突っ走ってきたようなアルバムに比べて、そういう要素を ON していった感じなので。 もしかすると、それこそ、ニューソウルの時代の音楽の作り方っていうのと、少し、姿勢としては、似てきた、すごく内面的な部分に目を向けた作り方をした、ちょっと同じような。」


DJさん:「なるほどね、ちょっとこう内省的な感じ、内に入っていくような感じ、あるかもしれないですね。でも、僕は、歌詞とかね、 すごい大人っぽいような表現あるじゃないですか、月と太陽が・・・」


森さん:「日食ですね。」


DJさん:「日食ですよ。これ。これは、結構エロい。」


森さん:「まあ、エロいですね(笑)。」


DJさん:「これ、曲的には、50代の人が、ねぇ。ちょい悪オヤジくらいが書くような歌詞の世界というか。」


森さん:「そうですね(笑)。」


DJさん:「これ31・・・どんな体験してんだ?って感じですけど。」


森さん:「あはははははっ(笑)。」


DJさん:「ま、これもひとつの、マーヴィン・ゲイもそうですけども、ひとつの、その、こうニューソウルのひとつの切り口としてエロスが、ありますもんね。」


森さん:「そうですね。だからその、エロスというのは、イヤラシイものとか、こう、あんまり、お行儀悪いものというよりは、神聖なもの、というか、まあ、 命の原点みたいな部分もあるじゃないですか、そういうふうな捉え方をしたいなぁと思って。ま、結局、エロくなったんですけど。」


DJさん:「なかなか、僕、こんな歌詞、書けません。もう、だって(笑)。」


森さん:「あはははははっ(笑)。」


DJさん:「その、アルバム記念ツアーが、9月からスタートされるそうで、東京は9月23日に、代官山ループで行われるそうですが、他の場所でも?」


――ライブツアーの日程の告知なので、省きます。――


DJさん:「ぜひ、このね、楽曲提供、プロデュースの中に、僕にも一曲、書いてください。」


森さん:「えへへへ。喜んでぜひ、宜しくお願いします。」


DJさん:「宜しくお願いします。えー、というわけで、寺岡ミュージックは、森大輔さんをお迎えしました。有難うございました。最後に森さんの曲を聴きながら、お別れしたいと思います。それでは、曲紹介をお願いします。」


森さん:「はい。じゃアルバム、"Beauty is yours"から『go your way go my way』。」

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